先週、あるカンファレンスに出る機会があった。そこでイスラエルから来ていたスタートアッブの方がCybersecurityとインパクト投資について話していた。インフラ、災害対策など国家レベルでITは重要になり、サイバーセキュリティの重要性も増す。
以前に昔の同僚で今はOmidiyar Networkで働くインド人が来日していた際に食事をしながら話していて、Omidiyarが今最もフォーカスしているのはDigital Identificationという話も聞いた。たしかに、特に発展途上国的な観点でみると、unbankをはじめとして、IDが持てない人は多くいる。こういう人がIDを持てるようになって、銀行口座だけでなく教育、パスポートなどにアクセスできることのインパクトは大きい。
私がフィリピンでインパクト投資を行っていた時にも感じたが、発展途上国では、何かに対してアクセスが持てるかどうかが重要となる。貧困状態にある人はあらゆるものへのアクセスが限られていて、そこから脱する環境がなかったりそもそもそういうことを考えれるような教育を受けれないという負の連鎖がある。
一方で、アメリカのような先進国では、Facebook問題を発端とする個人のプライバシーを守るという観点でDigital IDへの注目は集まっているそうだ。
インパクトを与えるためには、個人の意識変容や行動変容が大きな鍵となるが、technologyは、人の行動変容を一気に変えれるという点で大きなツールだと思う。その意味ではインパクト投資との親和性もおそらく高く、もっと深掘りしたい分野の一つだ。