投資をする際のクライテリアというものがある。代表的なものだと経営陣のリーダーシップ、ビジネスモデルなど。投資家によってこういうものを作る人たち、そうでない人たちがいるが、個人的には作っておくと良いと思う。本当に全てが通じ合った仲間だけで投資を行っていれば良いのだが、複数の人間が集まり始めると少しずつ意識が違ったりする。案件を多数見始めるといろんなタイプの案件や情報が入ってくるので、その際に常に立ち帰れる軸を持っておくと有益である。
現在、投資先経営者とこういったクライテリアを作っている。昨日、その経営者との会議の中でクライテリアの必要性について議論する機会があった。自分の過去を振り返ってみると、投資先DD中に自分たちのクライテリアとの合致性について時間を使って考えたことがある。世の中完璧な人や会社などはないので、DDを行なっていると当然色んな欠点や弱みも見えてくる。ただ、そういった際に自分たちが大事にしているものとの一致性や改善性があるのかを考える際に役に立った。
いくつか実績を積んでマーケット状況をもわかってきたころ、新規投資先を探していくのに自分たちのクライテリアで良いのか見直した時期もあった。指針を考えるためには役に立ったと思う。
また、投資後に振り返る際の観点としても有効だ。振り返りには成功か失敗かといった単純なものではなく、当初の仮説としてどういう見立てをしておりそれが実際どうだったのか、また仮説と違ったのであればそれはなぜ起きたのかといったことをラーニングすることが大事だと思う。