心の声を聴く

NYC在住のアーティストYagullのKanaが東京に来ており、昨年のイベント用のビデオ編集をしてくれた友人と一緒にランチをした。

印象に残ったのは、彼女のスランプ時の話。(特にクラシック業界ではよくある話だそうだが)とにかく先生からネガティブによく怒られていたらしい。そして散々練習してきたのに大事な受験の際に頭が真っ白になってピアノが弾けなかったとのことだった。

その後、新たについた先生から言われたのが、「あなたのピアノの音は、間違えないようにひこうとしている音に聞こえる」と指摘があった。正しくしたい、人から認められたいということが動機になっていると本当に良いものが出てこない。これは、ピアノの世界だけでなく一般的な教育やまた仕事などにおいても同じではないかと思う。私も経験したことがあるが、間違えないように人から怒られないようにということが動機になるとどんどん消極的になるし、パフォーマンスも良いものがでなくなって空回りしていく。

それから、彼女は何年もかけて「心の声を聴く」ように努めたとのこと。心の声が奏でる音を弾くといったことをするらしい。この話を聞くとYagullの音楽感も納得できる。

自分の心の声を聴くというのはとても難しいこと。あるべき論、やっちゃいけないなどといろんなことがいろんな理由をつけていく。本当にそれができるようになると素晴らしいことだと思う。

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